旧暦ホテル ―古くて新しい暦と暮らす―

2018年立春からスタート。旧暦と共に、「大人の本気の『ごっこ遊び』を通じ、ホテルで過ごすような快適な日々を追い求めていきます。

衣替えって

じゅんです。

今日は昨日チラッと書いた「衣替え」について。

 

 

現在の衣替え

 

現在、というか私の記憶のなかでは

新暦6月1日を境に夏服に

新暦10月1日を境に冬服に

衣替えされていると思います。

 

昨今の温暖化現象で、暑い日の始まりが早まったり

暑い期間が長かったり、異様な気温になったりしてますが

合服期間を挟みつつ、学校の制服も変わってた気がします。

 

これって昔からそうだったのでしょうか?

 

旧暦の衣替え

 

調べてみました。

 

かつては(以下旧暦)

四月一日〜五月四日:袷(裏地付きの着物)

五月五日〜八月末日:単(裏地無しの着物)

九月一日〜九月八日:袷

九月九日〜三月末日:綿入れ

だったそうです。

 

綿入れって?と思った方、こちらをどうぞ。

自分でつくる ―綿入れ― | くらしの良品研究所 | 無印良品

「ああ、ああいうのね」と、ピンと来た人も多いのでは?

 

こちらのサイトにも書いてありましたが

四月一日と書いて「わたぬき」と読む名字がありますが

綿を抜く日だったから「わたぬき」さんなんですね。

 

また

江戸時代はミニ氷河期で極寒だった! 暖房家電もなく庶民はどうやって寒さをしのいだ? – 江戸ガイド

こちらのサイトにもありますが・・・

 

『小氷期は14世紀半ばから19世紀半ばの約500年の長期間にわたって続き

特に江戸時代中期頃は非常に寒かったそう。』

(上記サイトより)

 

現代の関西でも、まだ夜は肌寒いこの時期。

そりゃあ綿入れ着ときたいですよね!

(かつてのルールでは、旧暦弥生は綿入れ中(笑))

 

今のルールへの変更

 

今現在の衣替えルールが決まったのは

明治になり、新暦を導入した頃のようです。

詳しくはこちらをどうぞ。

衣替え - Wikipedia

 

明治政府は洋服を、役人・軍人・警察官の制服に定め

明治6年1月1日の新暦導入から

新暦6月1日と10月1日の衣替えの日を決めたそうです。

 

また、現代の着物の世界のルールですが

10月1日~5月31日:袷(あわせ・裏地あり)

6月1日~6月30日:単(ひとえ・裏地なし)

7月1日~8月31日:薄物

9月1日~9月30日:単

となっています。

こちらも新暦の衣替えルールに合わせた物になっていますね。

 

ちなみに「薄物」という着物ですが

こういう物です。

薄物って?夏着物の種類と着方のコツ【上布、絽、紗】 [着物・着付け] All About

 

卯月初旬の気温

 

さて、卯月の始まる来週火曜日。

最高気温を見てみると・・・

 

東京は26度。

何とか袷もいけるかな?というところでしょうか?

名古屋以西は単(ひとえ)日和になりそうです。

名古屋は29度、大阪は30度!

福岡がかろうじて26度ですが・・・。

 

新暦5月半ばくらいから、暑い日が出てきます。

なので、旧暦を知らなかった頃は困ったんですよね。

「暑いのにまだ袷じゃないとあかんの!?」って。

 

明治以来のルールだと、新暦5月いっぱいは裏地つきの袷ですが

元々の区切りの日が旧暦四月一日だった事

そして四月一日に、綿入れから袷に変わったかつての衣替えとは

事情も気候も違う、ということで

今後は暑い日は胸を張って単の着物を着たいと思います。

誰かに何かを聞かれても、これである程度答えられるかな。

今年は着物を着る機会が、新暦5月中に無さそうなのが残念ですが(笑)

 

今日も素敵に軽やかな着物の方を拝見しました。

薄い透けてる道行を羽織って、綺麗やったなぁ~。

あんなの欲しいな~、なんて夫にアピールしておきます(笑)

(結婚〇周年の区切りの良い年に、着物買ってねって言ってます(笑))