旧暦ホテル ―古くて新しい暦と暮らす―

2018年立春からスタート。旧暦と共に、「大人の本気の『ごっこ遊び』を通じ、ホテルで過ごすような快適な日々を追い求めていきます。

十三詣りとは

じゅんです。

旧暦の行事を調べていたら、十三詣りなるものを見つけました。

 

 

十三詣りとは

 

聞いたことはある言葉でしたが、具体的な事は知りませんでした。

数え年13歳の男女とも、虚空蔵菩薩にお参りすることで

知恵を授かる、というものだそうな。

 

十三参りの意味と時期はいつ?服装は着物にする? | あなたの疑問が解決するブログ

 

数え年13歳は、初めて干支がまわってくる年らしく

女性にとっては初めての厄年だそうです。

半紙に自分が大切にしている一文字を毛筆でしたためて供え

ご祈祷を受けて、最後にお守りとお供物を頂いて帰り親に感謝を伝えます。

この時頂いたお守りは、身につけるようにします。

 

帰り道、本堂を出た後振り返ると

せっかく授かった知恵を返さないといけないらしく

鳥居をくぐる等(色々あるみたいです)まで

後ろを振り向かずに進むようにするそうです。

 

また、私の大好きな着物ですが・・・

 

初めて大人の寸法(本断ち)の晴れ着を着るが、肩上げを必ずする。

この時期にそろえた着物をおりあるごとに着せて、

着物になじませ自然に立居振舞を身につけさせるはじめとする。

ウィキペディアより)

 

肩上げってこういうものです。

子どもの着物の肩上げ | 七五三 | キモノ-着るなら.com

 

女子の数え13歳って、まだもう少し背が伸びますよね。

その後も娘の間はずっと着られるように

肩上げをして、その後も大事な場面で晴れ着を着ては

少しずつ大人になっていくんですね~^^

ほんと素敵です。

(ちなみに男子は羽織袴のようです)

 

ところで、さっきから出てきている「数え年」って?

 

数え年とは

 

こちらも聞いた事はあって何となく分かってるつもりでしたが

調べ直すと面白いことがたくさん出てきました。

 

数え年 - Wikipedia

 

生まれた時を「1歳」として数え

次に迎えた正月で1つ歳をとり2歳になります。

 

なので12月生まれの赤ちゃんなど

生まれたてなのにお正月が来ると2歳になるという

現代に生きる私たちには違和感バリバリの状態になります(笑)

 

旧暦が新暦に改められた明治。

数えの年齢も満年齢に改めようと

明治6年、明治35年の二段階を踏んだのですが

一般的には数え年が使われ続けていたそうで。

 

最終的には1950年1月1日施行の法律で、

公的な物では必ず満年齢を使ってね。

数え年使う時には理由を説明してね。

と、なったそうです。

 

1950年って昭和25年。意外と最近まで使われていたんですね。

 

ちなみに先ほどの

「12月生まれの赤ちゃんがすぐにお正月に年を取る」という事例で

戦後すぐの配給では、困った事が起こったそうです。

ウィキペディアに書いてあったのですが・・・

 

「この家、2歳の子がいるからキャラメル入れといたろ」

「あ、数えなんですよー。うちの子、まだ乳飲み子で」

 

っていう状況があったそうです。

「ややこしい」というだけでは済まない状況があったんですね。

 

ずれる誕生日 

 

そういえば、世代によっては

誕生日をずらして戸籍に登録されていたりしますが

お正月生まれの人が多いのは

めでたい、という理由だけでは無さそうです。

 

私の伯母もお正月生まれになっていて

「おばちゃんお正月生まれやってんね!すごい!」と言うと

「違うよ〜。本当は違う日に生まれてるんだけど

お正月生まれってことになってるの。

昔の人はそういうの多いんだよ〜。

だからお正月生まれの人、結構多いの。」

と教えてくれました。

(九州出身で横浜在住の伯母(父の兄のお嫁さん)は

こんな喋り方をします。ちなみにとっても素敵な人です)

 

数え年が一般的なら

本当に生まれた日は特に重要ではなかったのでしょうか?

歴史上の権力者も、運勢の良い日に生まれた事にしてたりするそうで

(ちょっとうろ覚え情報ですが)

誕生日の日にちをずらすのは、特に違和感のない事だったのでしょうか?

 

ついでに私の祖母も動物占いを試してみたところ

「これ絶対おばーちゃんと違う!」と断言できる結果が出てきて

日付を前後にずらしてみたところ

1日前の日付で「あ、これおばーちゃんや」の結果が出てきたので

祖母の父親が区切りの良い日で登録したんやろうなぁと思いました。

 

今日は旧暦三月十三日。

十三詣りにあやかって、「大切にしたい一文字」を考えてみようかな。