旧暦ホテル ―古くて新しい暦と暮らす―

2018年立春からスタート。旧暦と共に、「大人の本気の『ごっこ遊び』を通じ、ホテルで過ごすような快適な日々を追い求めていきます。

寒露の取り組み 紺さん

じゅんです。

今週月曜日、旧暦葉月の晦日新暦10/8)は

二十四節気の17番目、寒露でした。

 

 

スタッフの取り組み

 

文字通り24ある二十四節気も、17番目を過ぎました。

だんだん冬の気配も近づいてきて

立春(寒さのピーク)から始まった旧暦ホテルも

1年目を終えようとしています。

って、まだちょっと気が早いですが(笑)

 

そんな二十四節気に合わせて

スタッフの皆様が色んな取り組みをして下さって

「こんなことしましたよ!」と教えて下さいます。

それが毎回とっても楽しみで。

 

人によって

季節の感じ方が違う

着眼点が違う

表現方法が違う

等々、色々な違いがあって

同じ季節を過ごしているはずなのに

物の見え方、その表現の仕方って違うなぁと

非常に面白く感じています。

 

一昨日はラビットさんの取り組みを

kyureki-hotel.hatenablog.com

 昨日はsnowさんの取り組みを

kyureki-hotel.hatenablog.com

ご紹介いたしました。

 

今日は紺さんです。

 

 

紺シェルジュ

 

紺さんは、旧暦ホテルのコンシェルジュ

二十四節気に合わせて業務日誌を提出してくださいます。

前回は

kyureki-hotel.hatenablog.com

 前々回は

kyureki-hotel.hatenablog.com

こんな感じ。

寒露の業務日誌も提出して頂いています。

一緒に読んで参りましょう。

 

寒露の業務日誌

 

こんにちは。コンシェルジュの紺です。

寒露は露が冷たく感じられる季節。

虫の音に秋を感じる季節でもあります。

今日のカウンターには、

「学問の秋」を楽しまれるお客様がいらっしゃいました。

 

【紺シェルジュの業務日誌〜寒露〜】

夕食の時間も過ぎた頃、ロビーの人の往来もまばらになってくる。

すると、ガラスの外から虫の鳴き声が聞こえてくる。

虫たちは季節の移り変わりをよく知っていて、

その声を聞くと秋の訪れを感じることができる。

 

そんな虫の声に耳を傾けていると、

ライブラリから本を手にしたお客様がいらっしゃった。

「この本、部屋で読んでもいいですか」

 

ご親戚の結婚式の出席のため、当ホテルにお泊り頂いている

露木(つゆき)様ご家族の息子さん、

小学6年生の文也(ふみや)くんだ。

 

手にしているのは小学生というよりは一般用の漢字辞典。

ライブラリの本は、コンシェルジュカウンターで

部屋への貸出を承っている。

お名前と書名だけ簡単に控え、どうぞお持ちくださいというと、

文也くんは「これ読める?」と自由帳を差し出してきた。


 蟋蟀

 蜻蛉

 精霊蝗…


そこには虫の名前が漢字で丁寧に書かれていた。

難しい………

ひとつめは、寒露の七十二候で調べたので読める。

ふたつめはトンボだったか…

みっつめは…

………

……わからなかった。

 

「これはね〜ショウリョウバッタだよ!」
 

すごいね!と言うと、得意げに笑い、早足で部屋へと戻っていった。

 

漢字の世界は奥が深い。

確か露木さんご家族は関西から来ていたはずだから、

明日文也くんが本を返しに来たら、

京都・祇園の漢字ミュージアムを紹介してあげようか…

そう思いパンフレットを探すことにした。

 

 *****

 

蟋蟀戸在(きりぎりすとにあり):寒露の末候

 

虫の難読漢字:昆虫の難読漢字一覧

https://kanjitisiki.com/nandoku/kontyuu.html

 

漢字ミュージアム

http://www.kanjimuseum.kyoto

企画展「幕末明治のことば展」が気になります。

 

小学生の頃、辞書で見つけた難しい漢字を書けることを

得意げにしている子って、学年にひとりぐらいいたイメージがあります(笑)

薔薇とか。

 

最近は手書きの機会も減りましたが、

漢字は忘れないようにしていきたいものです。

 

大人になって、ひょんなことから

職場の人と数人で一緒に漢検を受けることになり

必死で勉強したのを思い出しました(笑)

 

受けた職場のメンバーは、私を含め全員合格したのですが

私が一番勉強してたのに、点数は一番低かったです。何故。

 

漢字ミュージアムの企画展、私もとっても気になります。

 

ちなみに、文也君はコンシェルジュカウンターで本を借りた後

チェックインカウンターにいた私の所にもお越しになり

自由帳を広げて私にも「読める!?」と質問してきたのですが

実はロビー内で高らかに彼の声が響き渡っていて

さっきの正解が聞こえてしまってたんですよね~(笑)

 

でも、そんなそぶりは見せずに

「え~?何だろう?何て読むの?」と聞くと

嬉しそうにされていましたよ(笑)

 

今回も素敵な業務日誌をありがとうございました!

次回も楽しみにしています♪